里芋の記録①

僕が育てているマダガスカル生まれの植物が

運悪く、根っこが無い状態で

仲魔になってしまった。

いわゆる、ベアルート株というものだ。

※根をカットされ、外国から日本にきた株

(根っこが切り落とされているのは、日本の防疫所の指示。)

 

まさか、落札しないだろうと

邪な気持ちで入札したら、

他に誰も入札しなかったようで、

起きたら落札通知が来ていた。

 

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やってきた里芋みたいな子

パキポディウムグラキリス

体重72g

数値以上に持つと重みがある。

 

正直、根が出ていない株を所持するのは

初心者にはあまりに敷居が高く、

しっかりした設備と経験、知識がなければ

手を出す領域ではないと思っていた。

(植物の生死がかかっているので...)

 

やってきたしまったからには、

絶対生きて欲しいと思うので

必要な物をひとまず揃えた。

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根を出してもらわないと死んでしまうので、

いろんな発根管理の資料を見る。

※以後、発根させる工程を発根管理と記します

 

まず、根に付いている硫黄のような

薬剤をぬるま湯で洗い落とし、乾かす。

そして、新品のカッターを火で炙り殺菌し、

根を切断する。

切断しない方法もあるようだが、

今回は数ヵ所、切断することにした。

切らないでおいた箇所も用意し、

根が出なかった時のために残しておいた。

 

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切断面。

元気な株は切り口から水分が出るようだが、

この里芋さんは出なかった。

悪いと黒ずんでたりするそうなので、

よくもないけど、悪くもない子。

 

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その後、オキシベロンという発根促進剤を40倍に希釈したお風呂(水温20°程度)に1日ほど浸けておく。

余談だが、このオキシベロン風呂は大層臭く。

元気のない老人のようなにおいがした。

 

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20時間ほどお風呂に浸かっていた里芋さん。

数時間乾かし、殺菌剤をふりかけ、また乾かす。

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乾かし終わったら、ルートンという別の発根促進剤を根っこ周辺に塗る。

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厚く塗るとよくないそうなので、軽く塗る。

そして、また乾かし(馴染ませる?)、植える。

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根が出てる状態を見れるのと異常が起きても察知しやすいペットボトル鉢を採用。

事前に、穴あけドリルで過剰気味に穴を開けておいた。

里芋さんは体が小さすぎるので、しつけ糸で固定することにした.....

 

土は底に大粒軽石と中粒赤玉、基本用土は自分でブレンドしておいた2〜4㎜の赤玉、鹿沼パーライト、牛糞。

細い根のために微塵は完全に取らず少し含んだ状態にした。

堆肥枠である牛糞はいらない気がするが、発根管理用の土は用意しなかったのでやむなく.....

 

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遮光用のティッシュとヒートマット2号機、地温計を挿して様子を見る。

ヒートマット二号機はサーモスタットがついており、前回のものと違って温度調節ができて便利だ。

お水は慣れてからあげようと思い5日間くらいはこのままにしておくことにした。

 

地温は夜間30°、日中は40°

気温は夜間21°、日中は26°を設定し、

湿度は最低でも40%,基本50%を目安にした。

加湿器は好きではないので、濡れたタオルを置いたりして湿度を管理している。

(夜間の地温はもう少し低くてもいいような気がするが、ひとまず日中よりも10°低い数値にした。)

サーキュレーターで24時間空気を動かし、照度は3000lx程度(テッシュ越しなので、実際はもっと低いと思う。そこも改善した方がいいかもしれない)

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ヒートマットに乗せておくだけでは30°に設定しても25、6°にしかならなかったので、ありあわせの材料で簡易的に保温部屋を作った。

(見守り役にアガベを置いておいた。)

 

タッパーの底にアルミホイルを敷いて、その上にマットを置き、上半分はサランラップを巻いて、重しに蓋を軽く乗せる。

水槽にマット+ヒーターの方がもっといいのだろうが、植物を育て始めてからお金がサラサラと消えてなくなり、胃が痛い毎日なので、知恵と工夫で乗り切ることにする──。

 

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朝見ると地温がごんごんと上がり、いい感じであった。

 

 

里芋さん、応援しています。

 

 

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親戚のパキポディウム・ブレビカウレ(恵比寿笑い)、1週間以上かけて㎜単位の新芽を1cmほどに伸ばしました。

少し早いが春を感じているようです。

 

みんな応援しています。